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アラフィフのつれづれ

くいいじ 上巻

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くいいじ 下巻

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「くいいじ」安野モヨコ
予約殺到のモヨコ昨秋出版の随筆。やっと回ってきました。今回は食べ物あれこれで、いつもどおり流れる筆致に読後感は極上です。装丁や書体がまた凝ってて素敵なんですよねぇ。エッセイなんて軽くいうには勿体無い出来栄えで、つい購入したくなりますが、狭い我が家には美麗本を並べる余裕がない。この前の捨てモードで生き残ったのは、卒論の本と澁澤龍彦の絶版本だけ。この双璧を凌駕するものは早々出ないでしょう。
とはいえ、鎌倉に一軒屋、仕事場は代官山、監督とのオタクな丁々発止ぶり、憧れのお方なのには変わりなし。あ、今度から「尊敬する人は?」と聞かれたら「安野モヨコ」って言おうかな(聞かれることもないだろうけど)。
職人肌で繊細な方らしいので、あの自らを削り取ってくような漫画はもう当分休んでもらってていい。セミリタイアモードで、好きなときに好きな絵だけ、好きな文章だけ綴ってくれてれば十分、と勝手に思ってます。