白夜行
カラーリングは3時間くらい平気でかかるので、宛がわれる美容雑誌に飽きてしまう。そこで分厚い「百夜行」を持ち込み。いつもより待つ時間も気にならず黙々と読む。美容師さんが入れ替わり立ち代り「面白いですか?」と聞いてくる。
「こっち(本)は、視点が周囲の人間からのみで、主人公の心情は一切描かれてないの。だからTVドラマと表裏一体で読める仕掛け」
「どっちも読んだほうが面白いわけですね。じゃあ、原作とビジュアライズされたものとどっちを先に読む人ですか?実は、もうすぐ公開のダヴィンチコードを見るつもりなんだけど、先に原作本を読むかどうかすごく迷ってるんです」
「映像先です。本で読むと自分の中のイメージが先にできあがってしまうから、映像になったときそのギャップがあるでしょ。細かいエピソードが端折られるたびに「あー」って気になっちゃうし」
「でも、友達は上中下と読破しちゃって『貸そうか』って迫るんです」
「上中下もあるんだったら、飛ばす部分多くて混乱しそうだから、オリエンテーションとして読むのもいいかもなあ。じゃあ、せめてオチがわかんないように上巻か中巻でやめといたらどうですか」
「なるほど」
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/05/25
- メディア: 文庫
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