アイス考

子供の頃、アイスといえばソーダだった。妹がバニラを好きなのを横目に「ぜったいこっちが美味しいのに」と思っていた（向こうも同じことを思っていただろうけど）。大人になって高級アイスがわりと平然と買えるようになってからも、「ハーゲンダッツのソーダってないのかな・・」とか考えるほどだった。
ところが。この前コンビニに行くというアニにわざわざご指名で買ってきてもらった「ガリガリ君」を食べてみたら、なんだか期待以上にマズかったのだ。冷たくて甘いだけの氷の塊なのだ。なんで？どうして？と不思議でたまらない。これはまさに、当時母と妹がソーダに夢中な私に向かって言っていたせりふそのままではないか？！

でも、よくよく思い返すと、自分が好きだったのは、昔からあるあの、二つに割れるソーダアイス（当時30円）であり、後発のガリガリ君はそれほど食べたことがなかったのだ。そうだ、きっとあのアイスじゃないからだわ！！今はあのソーダアイスをコンビにで見かけることはない。あれは幻の商品となり、ソーダアイスといえばガリガリ君になってしまっていた。ごめんね、ソーダアイス。私が高級アイスと浮気してる間に、あなたは市場から去ってしまったのね。
リンクのサイトでも同様に懐かしんでいる人がいた。正式には「ダブルソーダバー」というらしい。これなら美味しいと思えるのかな。それとも・・・
いやたぶん、これもガリガリ君とそれほど味は変わらないのだろう。高級バニラやラムレーズンを知ってしまった自分にはもう、ソーダアイスの美味しさはわからなくなってしまったのかもしれない。ちょっと寂しくせつない真冬のアイス話・・・。